「年金2000万円不足問題」について
こんばんは~
6月25日の空想レポートです。
今日の話題は「年金2000万円不足問題」です。
最近何かと「2000万」という言葉を聞きますよね。
「老後の生活に年金だけでは2000万円不足する」ということらしいのですが、その実態をよくわからなかったので調べてみました。
・そもそも「2000万」という金額はどこからきたのか
まず2000万という額が何を意味する金額なのか調べてみました。
内容を簡単に説明すると老夫婦の年金受給額(収入)の月平均と生活費(支出)の月平均を比べた時に約5.4万円の赤字になり、老後30年生活することを想定すると差は2000万円ぐらいの赤字になるというものです。
やっぱり2000万円必要じゃないか!
って思いますよね。
でもここで言う老夫婦は男性65歳以上、女性60歳以上で両方働いていない夫婦のことです。30年だと95歳、90歳ですから相当長生きした場合が想定されています。
そして、どうやら支出の計算に”罠”があるようです。
収入は年金だけを考えていますが、支出するお金には貯蓄も含まれています。
例として3つの老夫婦の月の生活費を考えてみます。
夫婦A:25万円(年金のみ)
夫婦B:35万円(年金+貯蓄10万円)
夫婦C:30万円(年金+貯蓄5万円)
この場合の月平均の生活費は30万円となり、年金のみ場合との差は5万円ということになります。
さらに支出には娯楽費や交際費などの生活に必須ではないものあり、そこが占める割合も僕が見た資料では約30%ほどでした。(例で考えた生活費から計算すると10万円程度)
と考えると、生活に最低限必要な金額との比較ではないため、「生活するのに5万円”足りない”」というわけではなく、「5万円”足して”生活している」ということが分かるだけで、単純に年金が足りいないと言えるものでもないようです。
例えば、月の平均所得が30万円だとして月の所得が25万円の人が平均より5万少ないから生活できないかというとそういうわけではないですよね。
貯蓄を有効活用することを促すための報告書だったという話もあり、想定外の「2000万の一人歩き」だったみたいです。
ただ、年金だけでの生活が充実しているかと言えばそうではないのも事実でしょう。
介護費用のことなどを考えると年金だけでは暮らしていけないと不安に思って貯蓄をしている人も多いでしょう。
いろんなことが考えられますが、どんな考えがあるのか、空想インタビューを紹介したいと思います。
1人目(26歳 女性 看護師)
2000万って聞いた時はびっくりしましたけど、月で5万ぐらいかと思うと今から貯めていけば何とかなるかなぁと思いました。不安なのに変わりはないですけど、こういうデータがあるってことがわかったのは良かったかなって思います。
2人目(21歳 男性 大学生)
なんかよくわからないまま問題になってて、ついていけないんです。本質が分からないまま批判されているのを見ると不安しかないのでしっかり制度を理解しておかないとなって思いました。
3人目(37歳 男性 会社員)
2000万は絶対必要という訳ではないんでしょうけど、これから年金が減っていくことは変わりないんですよね?年金の必要性が分からないし、なんかもっといい方法ないのかなって思いました。
インタビューでは以上のことが聞けました。
僕は2人目の人と同じような状況でした。
気づいたら「2000万円問題」が話題になっていて、「年金はすでに破綻している」とかいう話になっていて調べてみたら、「年金は破綻しない制度」という記事もあって混乱しているのが現状です。
どうやら年金制度において「100年安心プラン」という言葉が問題となっているみたいです。(僕は今回初めて知りました笑)この「100年安心プラン」は2004年の年金制度の改正の俗称で、「年金があるから100年安心して生活できる」と勘違いしている人がいるようで、実際には「年金制度は100年は制度として安心して継続できる」というような意味合いだそうです。
そのために年金の上限の設定とマクロ経済スライドという方法がとられているようです。
ざっくり言うと破綻しないように「年金は減らしていく」ということになります。
(本当にざっくりなので気になる方は調べてみて下さい)
そもそも少子化の時代ですから年金の財源が減ることは火を見るより明らかで、いきなり大きな受給額の減額や、保険料の増額をすることなく持続可能な制度とするために「徐々に減らしていく」という訳です。
年金で老後に必要な金額を補填できなくなることは想定内だし、計画的にそうしているということですね。
とすると今回の「2000万円問題」は以前から想定で来ていたことであり、問題とするのは「年金が減ったこと」、「年金だけでは足りないこと」ではなく、どうやってこの2000万円を補填するか、年金以外の支援制度などを議論することが大切ですよね。
それが報告書を受け取らなかったことで野党が「現実から目を背けるな」などと騒いでしまっていて、議論があらぬ方向に進んでしまっています。
その現実は想定されていたのですが。
そう考えると、野党の議員は僕と同じような知識しか持っていないように感じてしまうのですが、そんなことで大丈夫なのでしょうか。そんな野党に引っ張られて内閣批判している場合なのでしょうか。
とりあえず老後のために今できることと言えば、1人目のインタビューの人のように年金は減る前提で貯蓄することと、内閣を叩く前に3人目の人が言うように疑問を投げかけて新しい制度をつくるように焚き付けることですかね。
ざっと調べただけなので間違いや、勘違いもあるかもしれませんが、みなさんが年金について考えるきっかけになればと思います。
ご意見ご感想などればお聞かせください。