「誰の味方でもありません」を観光 ~4日目 「血がつながっているから子どもを愛せる」のか~
こんばんは~
6月21日の空想レポートです。
古市憲寿さんが書いた「誰の味方でもありません」の空想観光ツアーレポート4日目です。
今日の観光スポットは「第2章 意外と悪くありません」から「『血がつながっているから子どもを愛せる』のか」です。
「女性は生殖可能年齢に縛られながら生きている」ところから生殖に関しての自由さを考える内容となっています。
日本でも10代で出産していた時代があったことや、10代での出産は「非行」のように扱われること、代理出産、iPS細胞などの技術の進歩で同性同士や高齢者同士での生殖が可能になるといことまで議論が広がっていきます。
さらには生殖はポップなものになり、研究者が実験的に子供をつくるのではないかという僕の倫理観からはかけ離れた考えまで飛び出しています。(実験的な生殖は可能性としては考えられますが、「ポップ」なものになるという発想はなかったです笑)
年齢や性別などの制限を受ける生殖ですが、子供を持つうえで生殖から自由になる方法として養子や里子、連れ子があげられています。
ここで「血のつながり」の話になります。
古市さんは「血がつながっているから愛せる」はフィクションだと言っています。「人は血のつながりどころか、種の違う犬や猫まで愛することができる」という訳です。
我が子のように動物を愛している人もいますよね。なるほどといった感じです。
「血のつながり」は愛するために十分な条件かもしれませんが、必要な条件ではないかもしれませんね。
文章の最後には自分の遺伝子とは関係のない気づかず子供を育てている父親が数%とも1割以上とも言われていると書いてありますが、今回は触れておくだけにします(笑)
さて、今回の話題についての空想観光客の感想を紹介します。
1人目(37歳 男性 会社員)
虐待のニュースとかもありますし、一概に血のつながりがあるから愛せるとは言い切れないですよね。ポップとはいかないまでももう少し余裕というか選択の幅があってもいいかなとは思いますね。
2人目(25歳 男性 飲食関係)
女性ってやっぱり自分で子供を産みたいって思うのかなぁ。まだ結婚もしていませんが、もし奥さんになる人が子供ができにくかったときに不妊治療で不安や負担をかけるよりは里子も良いと思ってます。
3人目(28歳 女性 会社員)
女性が出産で制限を受けているのは確かですよね。共働きが主流になって余計というか。男の人が働いてくれていた時代がうらやましいですね。女性の雇用を増やすより結婚している男性の給料増やしてほしいって言ったら怒られますかね(笑)
という感想でした。
1人目、2人目の感想を考えると里親制度というのはもっと「ポップ」になってもいいのかなぁと思いました。
産んだ子供を責任もって育てなくてはいけないという重圧から虐待に走ることもあるでしょうし、1人目の言う余裕があってもいいのかなと思います。
安易に子育てを放棄することを勧めるのではなく、そういう制度が進むことで相談機関などの充実を図ることは重要だと思いますし、親に余裕が必要かなと思います。
責任もって育てなくてはいけないという重圧が少しでも緩和されればいいですよね。
また、不妊治療に悩む人のためにも良いかなと思います。
自分の子供を産みたいという考えもあるとは思いますが、子供を産めないことに罪悪感のような感情を抱いてる人も多いと思います。何も悪いことをしているわけではないのですから、必要以上に苦しまないためにも選択肢が増え、その選択が世間から許容される必要はあると思います。
どこか触れてはいけないような雰囲気があるように感じるのは僕だけでしょうか。
3人目の人の意見は今の世の流れとは違いますがこう意見があるのも本当でしょう。
女性が働くうえで差別を受けることは悪いことですからなくなるべきだとは思いますが、「女性が働かなくてはいけない」という流れに違和感を感じる人がいるのではないでしょうか。働かず子育てに専念したいと考える人もいるはずです。(家事が仕事ではないと言っているわけではないのであしからず)
少子化の問題もありますが、出産・子育てによる制限や重圧が緩和されることで環境が整えば解決に少しは近づくのではないでしょうか。
古市さんは本の中で自分の子供と頭のいい知人の精子提供を受けた子供を育てみたいと言ってスタジオの温度を下げたそうです。
一見、倫理観のないサイコパスのようにも見えますが、どんな子供でも愛せる準備ができているとも考えられますよね。(古市さんが子育て上手には感じないですが笑)
積極的に里親になれとか、不妊治療を否定するわけでなく、自由度がもう少しあってもいいのかなというのが僕の感想です。
みなさんはどう思いますか?
ご意見ご感想などあればお聞かせください。
↓古市憲寿さんの書いた「誰の味方でもありません」の過去の空想観光レポート