高齢者と就業

 

こんばんは!

 

5月20日の空想レポートです。

今日は高齢者の就業について考えていきたいと思います。

 

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近年、高齢化が進むことで年金の問題や、介護、最近では高齢者の自動車運転などさまざまな高齢者に関する問題はたくさんありますが、今日はその中でも高齢者の就業に着目して進めていきます。

 

年金の受け取り開始年齢を引き上げる動きがある中、政府は希望すれば70歳まで働くことができるよう企業に求める方針を決めました。

昨年には総人口における70歳以上の割合が20%を超え、65歳以上だと28.1%と3割近くにもなります。

 

社会保障を負担する層を増やすために働く高齢者を増やす目的もあるようですが、この策は少子高齢化による人手不足や社会保障の現状を打破することはできるのでしょうか。

 

この高齢者が働く、働かなくてはいけない状況について、空想インタビューしてきました。

 

1人目(31歳 女性 教師)

元気な高齢者が働ける環境が整うのは良いことだと思うんですけど、割合が増えているだけで、いくら平均寿命が延びているといっても元気になっているわけではないと思うんですよ。年金がもらえないからと働く高齢者を見るのは心苦しいですし、そんな高齢者を見て働くことに希望を持てなくなる若者が出てくるかもしれないですよね。私が高齢になるころには別の社会保障制度ができていることを願うばかりです。

 

2人目(27歳 男性 会社員)

失礼を承知で、あえて言いますけど、高齢になっても働かなくてはいけない人は優秀な人ばかりじゃないですよね。会社で優秀な実績のある人であればそれなりに収入もあるでしょうし、老後に備えた貯蓄も十分だと思うんですよ。そうではない人を国の方針で働かせるのは勝手ですけど、その人の給料を払う分、若い世代の収入にも影響してくることを考えると歓迎はできないです。高齢者を働かせることは高齢者にも若い世代にも不利益だと思います。

 

3人目(43歳 女性 看護師)

長生きしたくないなぁって思います。年金というニンジンぶら下げられて働きたくないですよ。ただでさえ、老老介護とか問題になっているのにその対策は不十分だし、そんな状況で働けなんて酷ですよね。自分自身が元気で働くことができても妻や夫に介護が必要な時にそんなことはほっといて働こうなんて思う人いないですよね。働く環境を整える前に、働きに出れる環境を整えるべきだと思います。

 

インタビューは以上です。

 

 

高齢者の就業に関して、様々な観点から見ても現状で賛成している人は少ないんじゃないかなと思います。

 

3人目のインタビューにもあるように、今は元気で働いていて「生涯現役」なんて思っている人もいるかもしれませんが、いざ高齢になった時に働けるかどうかは自分の健康だけではどうしようもないこともあります。

「年金が十分な額もらえないから働きに出たいけど、妻の介護は自分がやるしかない」なんてこともあるかもしれません。

1人目のインタビューの人も言っているように寿命が延びている、人口が増えているからと言って全員が健康で元気いっぱいなわけではありません。

健康であることを前提にした年金の受け取り年齢の引き上げや、労働を促すことは現在の高齢者が抱えている問題を深刻化させることになるかもしれませんね。

 

2人目の意見は少し極端ですが、共感できる部分もあります。

優秀かどうかはさておき、会社は一度社員を雇ってしまえば70歳まで抱える可能性があるとなれば、最初から高額な給料を渡そうとは思いませんよね。もともと年金が払えないから働かせようとしてるのに国から補助が出るとも考えずらいですし、高齢者の給与も捻出するためにどこかを削らなければならないでしょう。

そうなった時に危機を感じるのは若い世代でしょう。となれば、2人目の人が歓迎できないと言うのもわかる気がします。

 

ここまでのことを考慮すると、高齢者を働かせることは現状を打破する良策とは言いがたいですが、悪い面ばかりではないかもしれません。

 

こないだネットニュースで定年退職後に保育士として活躍している男性の記事を見ました。

保育士は人手不足が問題になっていますし、誰もが簡単になれるような仕事ではありませんが、高齢者が救世主になるかもしれません。

こういう人に対して間口が広がっていくのは良いことですよね。

 

これは僕の空想ですが、老人ホームと学童保育を融合したような施設ができたら、子供たちを預けるところもできるし、高齢者は子供たちと触れ合えて楽しいし、一括に管理できるし良いんじゃないかなぁなんて思ったりします。あくまで空想ですが。

 

さて、本題に戻ります。

 

高齢者の就業に関するまとめとしては

 

・高齢になっても働ける場が増えることは良いこと

・介護などもあり、働きに出にくい状況を考えると働くことを前提とした制度は良いとは言えない

・働くことを勧める前に、働きに出やすい環境を整えるべき

・高齢者を雇用するにあったて給与面など企業、若年層に負担がかかるのでは

 

といった感じですかね。

 

少子高齢化でこれまでの制度ではうまくいかなくなってくるのは当然なことです。

みなさんは現状の制度についてどう思いますか?

また、どんな制度が必要だと思いますか?

 

ご意見ご感想があれば、ぜひお聞かせください。

 

 

↓参考、関連ページ

・年金受け取り開始年齢の上限引き上げについて

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019042300547&g=eco&utm_source=jijicom&utm_medium=referral&utm_campaign=jijicom_auto_aja

 

・70歳までの就労について

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190517-00000008-kyt-soci

 

・定年後、保育士として働く男性について

https://lifeshiftjapan.jp/interview/4451/